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佐護ヤマネコ稲作研究会発足

「佐護ヤマネコ稲作研究会」が発足しました。

30日の晩に、福岡県糸島での農業研修の報告・反省会があり、話が盛り上がっての出来事でした。

メンバーは、佐護の農家、区民、行政関係者の有志10名。会長は仁田ノ家在住の大石憲一さん(6月22日の長崎新聞「島に生きる」で紹介された佐護そして対馬一の稲作専業農家)。

農家の所得を増やしたい、JAはあてにならないから自分たちで何とか安定した販路を開拓したい、耕作放棄地を出したくない、ヤマネコを守りたい、何かみんなでワイワイがやがや議論したり飲んだり、生き物調査するのは楽しいな、などなど動機はさまざまですが、佐護の農業をどうにかしたいという思いがひとつになり、会として手をとりあって活動することになりました。

佐護米を、佐護の農家が今後も農業を続けられるように、そしてヤマネコが暮らしていけるように、島外のヤマネコファンをターゲットに高くで買ってもらおう(目標値は単価を倍に。ヤマネコ保護への寄付金も含めて)。そのためには、何に取り組まなければならないか? 完全無農薬は大変だから、どれだけ減農薬でできるかチャレンジしてみよう。「特別栽培米」に認定されるぐらいの減農薬は、都市部の消費者に高く売るには最低限必要。米袋は統一したほうがいいのか。いや袋は別でも、環境に配慮されたお米としての認証するマークやシールがあればいいのでは。ヤマネコを飼育している動物園で米を取り扱ってもらえないか。販路が先に確保されないと減農薬のリスクを負うのは大変。高くでお米を買ってもらえる販路があれば、いくらでも環境に優しい農業をやれる。少しずつ減農薬に取り組み、販売状況を見て、その後の減農薬の田んぼの面積を増やすかどうか考えたほうがよい。バイヤーに利益を搾取されるのではなく、農家の売値で売りたい。「すぐに売り切れる」「足りない」くらいに生産を調整して、希少価値を出したほうがよい。そういうことをやるにはやっぱり組織がないとできないね。などなど、積極的かつ前向きな意見が飛び交いました。

とてもすばらしいひと時でした。そういった議論ができること自体、すごいことですし佐護はめぐまれた環境にあると思います。

この会は、佐護の農業の将来を左右するような重要な組織になると思っています。みなさん、是非、会の活動に感心を持っていただければと思います。
by sagoku_tsushima | 2009-08-01 01:41 | 佐護の農業

国境の島・対馬の最西北端に位置する対馬市上県町佐護区。佐護の魅力や佐護を盛り上げるための活動・イベント情報をお届けします。


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